Written by: Sarah Goldfinger
Directed by: Richard J. Lewis私はいつもスポイラーをチェックするので、その段階ではGSR、
遂に進展だーーー!と、大いに盛り上がったのですが。
GSRだけではなく、グリッソムが中心のエピソードで、
彼のcharacter development(キャラの発展、掘り下げ)にも
なりそうな感じだったし。
そんな時に(時期やディテールは忘れたけれど)、WPの甥っ子が
事故死と言う訃報が入り、どうやらWPはこのエピソードの撮影が
出来ないらしい、と言うではないですか。
GSRのシーンは撮れるんじゃないか、撮ったんじゃないか、とか
色々な話がありましたが、結局彼はこのエピソードには
一切出演せず。グリッソムのシーン/ストーリーラインは
ほぼそのままニックに移行、GSRは「保留」(そして多分
シーズン当初の予定が狂ったので仕切り直し)になりました。
(その辺りの経緯は
「グリッソムとサラ、Season6と"Gum Drops"」というエントリーに
書きましたので、興味のある方、裏話が好きな方はどうぞ。)
もし、予定通りの内容がオンエアされていれば、
603 "Bite Me"の
あの微妙な二人の会話のシーンも、パーッと明確な輪郭と意味が
浮かび上がってきたはずだったんですが、それも残念ながら
ダメになって、ちょっと矛盾が出てしまった。
この時は、GSRファンとしてはさすがに落ち込みましたね。
5年以上待ってやっと、という時に、何と製作側の意向とか
そういう事ではなく、WPのやむにやまれぬ事情と言う
腹を立てようにも立てられない理由からだと言うのがまたなんとも。
GSRファンって何だか本当についてないなぁと思ったモンです。
で、結局、脚本は大筋以外大幅にリライトされ、
ニックメインのエピとして生まれ変わる事に。
そして、結果、S6の中でもベストと言える素晴らしいエピソードに
なったのでした。
グリッソムは完全に欠席(ちょっとサラに説明させていましたね)、
キャスはラボに居残り、で、チームの「両親」ほぼ不在の
エピソードでした。若者組がちょっと出張みたいな感じで
遠出するのね。
もう、しょっぱなからteaser部分(オープニングクレジットの
前の冒頭部)のワンライナー(いつもほぼグリッソムが担当する
ワンポイント一言セリフ)がニックだし、「おおっ、何かが違う!」と
いう感じで。で、次、サラが車を走らせるシーンの映像も
素晴らしいし。グリッソムがいない事ももちろんあるけれど、
何だか最初から「いつもと違うなぁ〜(いい意味で)。」という
気にさせられました。
……で、それは、このエピソードの「雰囲気」のせいだと
すぐ気付くわけですが。
まず、映像。特にロケーションでの映像が本当に素晴らしい。
それから音楽。この回は、ほぼオリジナルスコアで
占められており、雰囲気作りに多大な貢献をしていると思う。
本当にいいです。
そして、導入部から時折挿入されるキャシーのボイスオーバー。
これがねっ!ニックの気持ちと相まって非常にエモーショナルな
雰囲気を作るのに成功していますね。
そして、若者キャスト/キャラクターのやり取り。
会話が多く、濃密な感じがする。
もう、とにかく、このエピソードは、
「雰囲気」、これです。
キャシーが生きていると信じながら捜査を進めるニック。
この時点で、グリッソムの代わりを務めるのは、彼以外の
人選はありえなかったですね。"Grave Danger"からの
継続性という意味でも辻褄が合うし、
ニックのcharacter developmentにも繋がってくる。
ちょっと取って付けた感じもありましたが、セイジと言う
キャラが出てくるシーンのニック、
Because I'm just trying to make it through this one.
(今の人生を生きるので精一杯)
というセリフなんかもう……。
あと、このエピソードはサラとの会話もとても多いですね。
(もともとグリッソムをなだめる役がサラだったのだから
当たりまえですが……ああ。)
N : I was rescued.
S : It was not your day to die.
When it's your day, it's your day, you know?
……は、これまた"Grave Danger"からの継続で、じわっと涙。
この会話の直前、4人の食事シーンもこのエピソードの
見所ですね〜。なかなかこれは貴重だと思う。
みんなで食事をするところってS1のフィナーレ以外
無かったっけ。まして、とーさんかーさん不在で
4人揃って(ラボの外で)って最初で最後かもしれませんよね。
ゲストの保安官もいい人だしなー。
会話も、事件の事を当然話すんだけど、グレッグが
ウォリック妻を「あ、オノ・ヨーコ?」と呼んだり、
上記のN/Sの会話があったり、見所が盛りだくさんで、
キャラのために見ている私としては非常に嬉しかったですね。
事件も、非常に面白い。凄惨な現場には死体が無い。
部屋に飾られた可愛い女の子の写真。
キャシーもいたはずなのに血がない
=ニックは彼女が生きていると確信。
キャシーの笑い声が録音された鍵盤。ナンシー・ドルー。
マリファナ栽培現場を発見しての急展開。
キャシーに思い入れを持ち、容疑者に我を忘れるニック。
Gum Drops。
キャシー以外の死体発見→キャシー発見!
映像では死んでいるか?間に合わなかったか?と
思われましたが……。
そして、病院のシーン。
また、Georgeがやってくれましたね〜!!!
泣く演技上手すぎだから、ホント。
これは私も本当に思わずもらい泣きしました。
そして、何があったか語り始めるキャシー……、
で、そうか、このセリフが、この声が、冒頭のボイスオーバーに
使われていたのか!と。上手いですよね〜!
(スポイラーを読んでいたので実はこの事は知っていたのだけど、
それでも実際に見ると感動しましたね。)
そしてまた最初から見直したくなる、と。
この時点では(まだ5話目だったけど)、
「今シーズンベストエピ確定!!!」と力強く思ったものでした。
尚、本エピソードは、今年のエミーで、
"Cinematography for a Single-Camera Series"を受賞。
納得、ですね。
(それにしても……
約一年経った今でも、時々、当初の予定通りWPが出演していて、
グリッソムのエピになっていたらどうだっただろう、と考えます。
WPはどういう演技をしただろう?
サラはどうやってグリッソムを落ち着かせただろう?
グリッソムとキャシーのシーンはどんな風になっていただろう?
そしてGSRシーンはどんな感じだっただろう???と……。)